A7003とは?【強度・比重・ヤング率・硬度】機械的性質と使い方

ここでは、A7003を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質、熱処理と物理的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A7003を使う上で、使い方や加工性や溶接性などについての注意事項などについてもまとめました。

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A7003とは

A7003 熱処理型合金 Al-Zn-Mg系合金

A7003は、溶接構造用合金で、A7204(A7N01)より強度は若干低くなりますが、押し出し性に優れている材質です。

A6061と同等以上の強度で押し出し性はA6063に近い特性があります。
土木用途や溶接構造材に適します。

A7003の強度は?機械的性質まとめ

A7003の機械的性質を下記に示します。

【A7003の機械的性質(目安値)】

材質 引張性質 ブリネル硬さ
(HBS 10/500)
せん断強さ
(N/mm2)
疲れ強さ
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
耐力
(N/mm2)
伸び(%)
1.6mm厚
(50mm)
12.5mm径
(5D)
7003-T5 315 255 15 — 85 — 125

ここにあるA7003の機械的性質はあくまで目安値となります。実際にはサイズや条件により大幅に変化しますのでご注意ください。

規格値については、下記のJISにて、質別や材料寸法によってA7003の機械的性質が詳細に規定されていますので必要に応じてJISにてご確認ください。

A7003の物理的性質

A7003の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。
【A7003の物理的性質)】

物理的性質 条件 物性値
密度[g/cm3] 温度:20℃ 2.79
比重 温度:20℃ 2.79
溶融温度範囲[℃] - 620~650
導電率[IACS%] 質別:T5 37
熱伝導度[kW/(m・℃)] 25℃ 質別:T5 0.15
縦弾性係数(ヤング率)[GPa] 質別:T5 72.3
横弾性係数[GPa] (アルミニウムの標準値) 26
ポアソン比 (アルミニウムの標準値) 0.33
線膨張係数[10-6/℃] -196~-60℃ –
-60~+20℃ –
20~100℃ 23.6
100~200℃ –
200~300℃ –

A7003の成分

A7003の成分は下記のとおりです。

【A7003の化学成分(%)]

Si Fe Cu Mn Mg
0.30以下 0.35以下 0.20以下 0.30以下 0.50~1.0
Cr Zn V,Bi,Pb,Zr,
Niなど
Ti その他 Al
個々 合計
0.20以下 5.0~6.5 Zr0.05~0.25 0.20以下 0.05以下 0.15以下 残部

A7003の関連規格

A7003は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号 規格名称 A7003の規定有無
JIS H4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条 -
JIS H4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線 ○
JIS H4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管 ○
JIS H4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材 ○
JIS H4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品 -

A7003の使い方ワンポイント

A7003の特徴は下記のとおりです。

合金 質別 耐食性 耐応力腐食割れ性 成形性 切削性 ろう付け性 溶接性 鍛造性
ガス アルゴン 抵抗
7003 T 5 B B C B D D A A D

優:A→B→C→D:劣(切削性のみ:優:A→B→C→D→E:劣)

A7003の使い方

A7003は銅を含まないAl-Zn-Mg系ありながら、A6061を上回る強度がある合金です。

溶接構造で強度も必要な用途に適します。

より強度が必要な場合は、A7204(A7N01)も検討すべきです。

この記事を書いた人
DD
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機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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