A5251とは?【強度・比重・ヤング率】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A5251を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A5251の使い方などについてもまとめました。

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A5251とは

A5251非熱処理型合金Al-Mg系合金

A5251は、継目無管のJISに規定のある材質で、A5050とA5052の中間程度の強度を持っています。

A5251の強度は?機械的性質まとめ

A5251の機械的性質を下記に示します。

押出管の機械的性質

【A5251の機械的性質(規格値)】

材質肉厚・外径
(mm)
引張試験
引張強さ(N/mm2耐力(N/mm2伸び(%)
A50mmA
5251-H112全て160以上60以上14以上16以上
5251-O
5251-H111
全て160以上
220以下
60以上15以上17以上

上記の値は、JIS H4080(アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管)で規定されている機械的性質です。

材料のサイズ、質別により変化するため、上記の範囲外の場合は個別の規定が必要です。

A5251の物理的性質

A5251の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A5251の物理的性質)】

物理的性質条件物性値
密度[g/cm3](アルミニウムの標準値)2.7
比重(アルミニウムの標準値)2.7
溶融温度範囲[℃]
導電率[IACS%]
熱伝導度[kW/(m・℃)]
縦弾性係数(ヤング率)[GPa](アルミニウムの標準値)70
横弾性係数[GPa](アルミニウムの標準値)26
ポアソン比(アルミニウムの標準値)0.33
線膨張係数[10-6/℃]-196~-60℃
-60~+20℃
20~100℃
100~200℃
200~300℃

A5251の成分

A5251の成分は下記のとおりです。

【A5251の化学成分(%)]

SiFeCuMnMg
0.40以下0.50以下0.15以下0.10~0.501.7~2.4
CrZnV,Bi,Pb,Zr, NiなどTiその他Al
個々合計
0.15以下0.15以下0.15以下0.05以下0.15以下残部

A5251の関連規格

A5251は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号規格名称A5251の規定有無
JIS H4000アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A5251の使い方ワンポイント

A5251の特徴は下記のとおりです。

A5251の使い方

A5251は押し出し性が良く、耐食性にも優れています。

A5052に近い強度があるので、幅広い用途に適用可能です。

この記事を書いた人
DD

機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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