A5041(5N02)とは?【強度・比重・ヤング率】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A5041(5N02)を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A5041(5N02)の使い方や耐食性などについてもまとめました。

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A5041(5N02)とは

A5041(5N02) 非熱処理型合金 Al-Mg系合金

A5041(旧記号:5N02)は、引抜棒A5041BDがリベット用、引抜線A5041Wが、建築用や冷凍機などに使用されます。

A5041(5N02)の強度は?機械的性質まとめ

A5041(5N02)の機械的性質を下記に示します。

【A5041(5N02)の機械的性質(規格値)】

材質、質別 径、厚さ又は対辺距離 引張試験
引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び(%)
5041-O 25以下 225以上 20以上

上記は、JIS H4040(アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線)にて、引抜棒及び引抜線の機械的性質として規定されている値です。

機械的性質は、材料のサイズ、質別により大きく変化するため、上記以外の条件では個々に規定が必要です。

A5041(5N02)の物理的性質

A5041(5N02)の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A5041(5N02)の物理的性質)】

物理的性質 条件 物性値
密度[g/cm3] (アルミニウムの標準値) 2.7
比重 (アルミニウムの標準値) 2.7
溶融温度範囲[℃]
導電率[IACS%]
熱伝導度[kW/(m・℃)]
縦弾性係数(ヤング率)[GPa] (アルミニウムの標準値) 70
横弾性係数[GPa] (アルミニウムの標準値) 26
ポアソン比 (アルミニウムの標準値) 0.33
線膨張係数[10-6/℃] -196~-60℃
-60~+20℃
20~100℃
100~200℃
200~300℃

A5041(5N02)の成分

A5041(5N02)の成分は下記のとおりです。

【A5041(5N02)の化学成分(%)]

Si Fe Cu Mn Mg
0.40以下 0.40以下 0.10以下 0.30~1.0 3.0~4.0
Cr Zn V,Bi,Pb,Zr, Niなど Ti その他 Al
個々 合計
0.50以下 0.10以下 0.20以下 0.05以下 0.15以下 残部

A5041(5N02)の関連規格

A5041(5N02)は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号 規格名称 A5041(5N02)の規定有無
JIS H4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A5041(5N02)の使い方ワンポイント

A5041(5N02)の特徴は下記のとおりです。

A5041(5N02)の使い方

A5041(5N02)は、強度が高く耐海水性が良い材料です。

Mgが多く、Al-Mg化合物が電気的に卑なので、厳しい腐食環境下では腐食の可能性もあり注意が必要です。

この記事を書いた人
DD
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機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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