A2124とは?【強度・比重・ヤング率・硬度】機械的性質と使い方

ここでは、A2124を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A2124の使い方や耐食性、加工性や溶接性などについてもまとめました。

スポンサーリンク

A2124とは

A2124 熱処理型合金 Al-Cu-Mg系合金

A2124は、超ジェラルミンA2024と比べて靭性が高く、航空機などに使用される材質です。

A2124の強度は?機械的性質まとめ

A2124の機械的性質を下記に示します。

【A2124の機械的性質(規格値)】

材質 引張試験(板厚130超え150以下)
引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び(%)
2030-T851 435以上 370以上 4以上

ここにあるA2124の機械的性質はあくまで板材の規格値となります。実際にはサイズや条件により大幅に変化しますのでご注意ください。

規格値については、下記のJISにて、質別や材料寸法によってA2124の機械的性質が詳細に規定されていますので必要に応じてJISにてご確認ください。

A2124の物理的性質

A2124の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A2124の物理的性質)】

物理的性質 条件 物性値
密度[g/cm3] (アルミニウムの標準値) 2.7
比重 (アルミニウムの標準値) 2.7
縦弾性係数(ヤング率)[GPa] (アルミニウムの標準値) 70
横弾性係数[GPa] (アルミニウムの標準値) 26
ポアソン比 (アルミニウムの標準値) 0.33

A2124の成分

A2124の成分は下記のとおりです。

【A2124の化学成分(%)]

Si Fe Cu Mn Mg
0.20以下 0.30以下 3.8~4.9 0.30~0.9 1.2~1.8
Cr Zn V,Bi,Pb,Zr,
Niなど
Ti その他 Al
個々 合計
0.10以下 0.25以下 0.15以下 0.05以下 0.15以下

A2124の関連規格

A2124は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号 規格名称 A2124の規定有無
JIS H4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A2124の使い方ワンポイント

A2124の特徴は下記のとおりです。

A2124の使い方

A2124はA2024の靭性を高めたものなので航空部品で使われます。

耐食性は低いので一般機械部品に使用する場合は注意が必要です。

この記事を書いた人
DD
DD

機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

DDをフォローする
アルミニウム材料金属材料
スポンサーリンク
シェアする