A5110A(A5N01)とは?【強度・比重・ヤング率】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A5110A(A5N01)を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A5110A(A5N01)の使い方などについてもまとめました。

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A5110A(A5N01)とは

A5110A(A5N01) 非熱処理型合金 Al-Mg系合金

A5110A(旧記号:A5N01)は、A3003と同程度の強度があり、化学研磨や電気研磨後の光輝処理を行った後の、陽極酸化処理(アルマイト処理)で、高い光輝性が得られる材質です。

成形性や耐食性も良く、装飾品、台所用品、銘板などに使用されます。

A5110A(A5N01)の強度は?機械的性質まとめ

A5110A(A5N01)の機械的性質を下記に示します。

【A5110A(A5N01)の機械的性質(目安値)】

材質 引張性質 ブリネル硬さ
(HBS 10/500)
せん断強さ
(N/mm2
疲れ強さ
(N/mm2
引張強さ
(N/mm2
耐力
(N/mm2
伸び(%)
1.6mm厚
(50mm)
12.5mm径
(5D)
5N01-O 100 40 33
5N01-H24 145 115 12
5N01-H26 175 150 8
5N01-H28 195 175 3

ここにあるA5110A(A5N01)の機械的性質はあくまで目安値となります。実際にはサイズや条件により大幅に変化しますのでご注意ください。

規格値については、下記のJISにて、質別や材料寸法によってA5110A(A5N01)の機械的性質が詳細に規定されていますので必要に応じてJISにてご確認ください。

A5110A(A5N01)の物理的性質

A5110A(A5N01)の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A5110A(A5N01)の物理的性質)】

物理的性質 条件 物性値
密度[g/cm3] (アルミニウムの標準値) 2.7
比重 (アルミニウムの標準値) 2.7
溶融温度範囲[℃]
導電率[IACS%]
熱伝導度[kW/(m・℃)]
縦弾性係数(ヤング率)[GPa] (アルミニウムの標準値) 70
横弾性係数[GPa] (アルミニウムの標準値) 26
ポアソン比 (アルミニウムの標準値) 0.33
線膨張係数[10-6/℃] -196~-60℃
-60~+20℃
20~100℃
100~200℃
200~300℃

A5110A(A5N01)の成分

A5110A(A5N01)の成分は下記のとおりです。

【A5110A(A5N01)の化学成分(%)]

Si Fe Cu Mn Mg
0.15以下 0.25以下 0.20以下 0.20以下 0.20~0.6
Cr Zn V,Bi,Pb,Zr, Niなど Ti その他 Al
個々 合計
0.03以下 0.05以下 0.10以下 残部

A5110A(A5N01)の関連規格

A5110A(A5N01)は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号 規格名称 A5110A(A5N01)の規定有無
JIS H4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A5110A(A5N01)の使い方ワンポイント

A5110A(A5N01)の特徴は下記のとおりです。

合金 質別 耐食性 耐応力腐食割れ性 成形性 切削性 ろう付け性 溶接性 鍛造性
ガス アルゴン 抵抗
A5110A(A5N01) O A A A E A A A B
A5110A(A5N01) H24 A A A D A A A A

優:A→B→C→D:劣(切削性のみ:優:A→B→C→D→E:劣)

A5110A(A5N01)の使い方

A5110A(A5N01)は、耐食性や成形性が良く、良好な表面を得やすいので、装飾性の必要な用途に適用できます。

この記事を書いた人
DD
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機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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