A2014Aとは?【強度・比重・ヤング率・硬度】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A2014Aを使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A2014Aの使い方や耐食性、加工性や溶接性などについてもまとめました。

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アルミ合金A2014Aとは

A2014A熱処理型合金Al-Cu-Mg系合金

A2014Aは、A2014よりも若干強度の低い材質です。

A2014Aの強度は?機械的性質まとめ

A2014Aの機械的性質を下記に示します。

【A2014Aの機械的性質(目安値)】

材質引張性質
引張強さ(N/mm2耐力(N/mm2伸び(%)
2014A-T439523513
2014A-T64403907

ここにあるA2014Aの機械的性質はあくまで代表値となります。実際にはサイズや条件により大幅に変化しますのでご注意ください。

規格値については、下記のJISにて、質別や材料寸法によってA2014Aの機械的性質が詳細に規定されていますので必要に応じてJISにてご確認ください。

A2014Aの物理的性質

A2014Aの物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A2014Aの物理的性質)】

物理的性質条件物性値
密度[g/cm3](アルミニウムの標準値)2.7
比重(アルミニウムの標準値)2.7
溶融温度範囲[℃]
導電率[IACS%]
熱伝導度[kW/(m・℃)]
縦弾性係数(ヤング率)[GPa](アルミニウムの標準値)70
横弾性係数[GPa](アルミニウムの標準値)26
ポアソン比(アルミニウムの標準値)0.33
線膨張係数[10-6/℃]-196~-60℃
-60~+20℃
20~100℃
100~200℃
200~300℃

A2014Aの成分

A2014Aの成分は下記のとおりです。

【A2014Aの化学成分(%)]

SiFeCuMnMg
0.50~0.90.50以下3.9~5.00.40~1.20.20~0.8
CrZnV,Bi,Pb,Zr,
Niなど
Tiその他Al
個々合計
0.10以下0.25以下Ni0.10以下、Zr+Ti0.25以下0.15以下0.05以下0.15以下残部

A2014Aの関連規格

A2014Aは下記のJIS規格で規定されています。

規格番号規格名称A2014Aの規定有無
JIS H4000アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A2014Aの使い方ワンポイント

A2014Aの特徴は下記のとおりです。

A2014Aの使い方

A2014Aは、2000番台のCuと含む合金なので、強度は高いですが、耐食性や成形性は劣ります。

この記事を書いた人
DD

機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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