A8079とは?【強度・比重・ヤング率】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A8079を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A8079の使い方などについてもまとめました。

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A8079とは

アルミ箔の他、装飾用、電気通信用、包装用などに使用されます。

A8079は、A1230Aより強度が高く、展延性や耐食性の良い材質です。

A8079の強度は?機械的性質まとめ

A8079の機械的性質を下記に示します。

【A8079の機械的性質(規格値)】

材質 厚さ(mm) 引張試験
引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び(%)
A50mm
A8079P-H14 0.2以上 0.5以下 125以上 175以下 2以上

上記の値は、JIS H4000(アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条)で規定されている機械的性質です。

材料のサイズ、質別により大きく変化するため、上記の範囲外の場合は個別の規定が必要です。

A8079の物理的性質

A8079の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A8079の物理的性質)】

物理的性質 条件 物性値
密度[g/cm3] (アルミニウムの標準値) 2.7
比重 (アルミニウムの標準値) 2.7
溶融温度範囲[℃]
導電率[IACS%]
熱伝導度[kW/(m・℃)]
縦弾性係数(ヤング率)[GPa] (アルミニウムの標準値) 70
横弾性係数[GPa] (アルミニウムの標準値) 26
ポアソン比 (アルミニウムの標準値) 0.33
線膨張係数[10-6/℃] -196~-60℃
-60~+20℃
20~100℃
100~200℃
200~300℃

A8079の成分

A8079の成分は下記のとおりです。

【A8079の化学成分(%)]

Si Fe Cu Mn Mg
0.05~0.30 0.7~1.3 0.05以下
Cr Zn V,Bi,Pb,Zr, Niなど Ti その他 Al
個々 合計
0.10以下 0.05以下 0.15以下 残部

A8079の関連規格

A8079は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号 規格名称 A8079の規定有無
JIS H4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A8079の使い方ワンポイント

A8079の特徴は下記のとおりです。

A8079の使い方

A8079は、純アルミに近い特性を持った材料であり、伸びが良く加工性が良い特性があります。

結晶が細かく均一なため、高品質な加工品が得られます。

純アルミ系で品質、外観などの問題がある場合に適用を検討すると良いと思います。

この記事を書いた人
DD
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機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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