A7049Aとは?【強度・比重・ヤング率】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A7049Aを使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A7049Aの使い方や耐食性などについてもまとめました。

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A7049Aとは

A7049A 熱処理型合金 Al-Zn-Mg-Cu系合金

A7049AはA7075より強度の高い材質です。

A7049Aの強度は?機械的性質まとめ

A7049Aの機械的性質を下記に示します。

押出棒の機械的性質

【A7049Aの機械的性質(規格値)】

材質 径、厚さ又は対辺距離(mm) 引張試験
引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び(%)
A50mm A
7049A-T6
-T6510
-T6511
100以下 610以上 530以上 4以上 5以上
100超 125以下 560以上 500以上 5以上
125超 150以下 520以上 430以上 5以上
150超 180以下 450以上 400以上 3以上

A7049Aの物理的性質

A7049Aの物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A7049Aの物理的性質)】

物理的性質 条件 物性値
密度[g/cm3] (アルミニウムの標準値) 2.7
比重 (アルミニウムの標準値) 2.7
溶融温度範囲[℃]
導電率[IACS%]
熱伝導度[kW/(m・℃)]
縦弾性係数(ヤング率)[GPa] (アルミニウムの標準値) 70
横弾性係数[GPa] (アルミニウムの標準値) 26
ポアソン比 (アルミニウムの標準値) 0.33
線膨張係数[10-6/℃] -196~-60℃
-60~+20℃
20~100℃
100~200℃
200~300℃

A7049Aの成分

A7049Aの成分は下記のとおりです。

【A7049Aの化学成分(%)]

Si Fe Cu Mn Mg
0.40以下 0.50以下 1.2~1.9 0.50以下 2.1~3.1
Cr Zn V,Bi,Pb,Zr, Niなど Ti その他 Al
個々 合計
0.05~0.25 7.2~8.4 Zr+Ti0.25以下 0.06以下 0.05以下 0.15以下 残部

A7049Aの関連規格

A7049Aは下記のJIS規格で規定されています。

規格番号 規格名称 A7049Aの規定有無
JIS H4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A7049Aの使い方ワンポイント

A7049Aの特徴は下記のとおりです。

A7049の使い方

A7049は、A7075よりも強度が高いので、強度を重視する用途であれば採用を検討しても良いと思います。

但し耐食性については劣るので応力腐食割れについての考慮が必要です。

この記事を書いた人
DD
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機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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