A3021とは?【強度・比重・ヤング率・硬度】機械的性質と使い方

ここでは、アルミニウム合金A3021を使って機械部品の設計するときに必要な情報として、化学成分や機械的性質などJIS規格の内容を整理しました。

また、比重やヤング率などの物理的性質や、A3021の使い方や耐食性、加工性や溶接性などについてもまとめました。

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A3021とは

A3021非熱処理型合金Al-Mn系合金

A3021は、継目無管や押出形材のJISに規定が有ります。A1100と同程度の強度があり、加工性や伝熱性、耐食性に優れます。

自動車や空調の熱交換器に使用されます。

A3021の強度は?機械的性質まとめ

A3021の機械的性質を下記に示します。

【A3021の機械的性質(目安値)】

材質引張試験(板厚130超え150以下)
引張強さ(N/mm2耐力(N/mm2伸び(%)
3021-H11280以上20以上25以上

ここにあるA3021の機械的性質は、JISH4100の規格値です。実際にはサイズや条件により大幅に変化しますのでご注意ください。

A3021の物理的性質

A3021の物理的性質は下表のとおりです。これは代表値ですのでご注意ください。

【A3021の物理的性質)】

物理的性質条件物性値
密度[g/cm3](アルミニウムの標準値)2.7
比重(アルミニウムの標準値)2.7
縦弾性係数(ヤング率)[GPa](アルミニウムの標準値)70
横弾性係数[GPa](アルミニウムの標準値)26
ポアソン比(アルミニウムの標準値)0.33

A3021の成分

A3021の成分は下記のとおりです。

【A3021の化学成分(%)]

SiFeCuMnMg
0.50以下0.7以下0.20~0.60.05~0.80.10以下
CrZnV,Bi,Zr,
Ni,Bなど
Tiその他Al
個々合計
0.10以下0.10以下0.10以下0.05以下0.15以下残部

A3021の関連規格

A3021は下記のJIS規格で規定されています。

規格番号規格名称A3021の規定有無
JIS H4000アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H4040アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H4080アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H4100アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JIS H4140アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

A3021の使い方ワンポイント

A3021の特徴は下記のとおりです。

A3021の使い方

A3021は、成形性や耐食性に優れた材料で、熱交換器などの使用に適しています。

この記事を書いた人
DD

機械設計の仕事をしているエンジニアのDDと申します。
技術士(機械)の資格をもっています。
このブログでは、機械技術から日常の中の科学まで、私が興味を持ったことをできるだけ解りやすく紹介しています!

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